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2011年03月29日

沸騰水型軽水炉

沸騰水型軽水炉(BWR)と加圧水型軽水炉(PWR)の構造の違いを考えてみました。
以前から原子炉には興味があったので見学に行ったり、資料を頂いたりしながら、
その都度、技術的な事は聴いていたのですが、福島第一原発の事故を見て、とても
気になる点がありました。格納容器建屋とタービン建屋の放射能漏れについてです。

作業員が水たまりに触れて被爆したと言うニュース。これはタービン建屋に溜まった
水でした。自分はちょっと勘違いしていたのですが、現在の軽水炉(冷却材に水を使う)
は加圧水型軽水炉(PWR)だと思っていました。その構造は1次冷却材(1次系)と
2次冷却材(2次系)に完全に分離しており、蒸気発生器によりエネルギーを引き渡す構造
になっている為、格納容器の外側に汚染された冷却材(水)を持ちだす事が原理的にはない。


▼加圧水型軽水炉(PWR) ※wikiより拝借
沸騰水型軽水炉

原子炉には燃料棒があり核反応をしていますので、そこで沸騰/圧力がかかった水は
微量の放射線を帯びます。しかし、この汚染された水は格納容器の中だけで、2次系の
キレイな水がタービンを回し発電をします。この構造であればタービン建屋は基本的には
汚染されません。
それでは事故を起こした福島第一原発の構造はどうなっているのか?

東京電力では殆どが沸騰水型軽水炉(BWR)を採用しているそうです。福島第一原発は
6基とも全て沸騰水型軽水炉(BWR)を採用しています
この方式だと原子炉内の
冷却材(水)で直接タービンを回す事になるので、微量ながら放射能を帯びた水を
格納容器の外に持ち出す事になるので、タービン建屋も厳重に管理する必要があります。


▼沸騰水型軽水炉(BWR) ※wikiより拝借
沸騰水型軽水炉

原子炉の専門家ではないので、あくまで推測ですが、素人目に考えても、地震などで
タービン周辺の配管が壊れたりすれば微量の放射線が漏れる構造なのではないのか?
更には燃料棒が破損したり、溶けたりすれば、それがタービンへも流出するので、
大きな放射能漏れ事故になる気がします。メリットがあるからBWRを採用しているので
しょうけれども、安全性を考えれば、素人判断だとPWRを選択すべきだと思うのですが・・。

しかし事故になってしまったものをあれこれ言っても仕方が無い。作業をされている方々が
被爆されて重傷者ましてや死者などが出ない様に祈ります。何とか事態を収束させて欲しい!


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Posted by iriek at 00:50│Comments(2)
この記事へのコメント
自分は玄海の3,4号機が都市ガスのタンク形状っぽいのがなんで?って所から色々と調べましたが、疑問の解決にはならず・・・。
Posted by ひぐのり at 2011年03月29日 15:07
>ひぐのりさん
確かにガスタンクみたいな球形の建屋でしたよね。
玄海は全て加圧水型軽水炉(PWR)です・・・福島第一原発とは違います。

玄海原発3号基は昨年12月に問題を起こして停止したみたいですね。
燃料棒に穴があいて、原子炉内の放射性ヨウ素濃度が上がったとか・・・怖い。
Posted by iriek at 2011年03月29日 19:17
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