iPhone用VoIPアプリ

iriek

2011年02月25日 14:19

iPhone向けのVoIP(Voice over Internet Protocol:インターネット網を使った音声通話)の
アプリケーションと言えば、最も有名なのはSkypeでしょう。Googleの動きに対抗するために
SNS界の巨人facebookと提携して、その地盤を揺るぎないものにしようとしています。

パソコン版のアプリとしてはSkypeは絶対ですが、スマートフォン版としてはまだまだ
開発途上の感は否めません。着信するにはアプリを起動(常駐)させておく必要がありますから、
バッテリー駆動のスマートフォンでは消費電流が持たない、というクレームが多いようです。
携帯電話の代わりとして使うためにはSkypeの特有のIDで一人ずつ登録していく必要があります。
パソコンならともかく、携帯電話の小さな画面でこの作業はいささか無理がありますよね?
(せめてパソコン上のアドレスと同期できれば良いのですが、もしかして自分が知らないだけなんでしょうか)

これは非常に大きなビジネスチャンスですので、たくさんの会社が参入してきました。
そのひとつは昨年紹介した"Viber"というアプリです。

▼Skype                          ▼Viber


Viberは音声通話のみのサポートですが、上述したSkypeの欠点を補うものでした。
つまり、アプリを起動させておく必要がない(プッシュ通知でアプリを起動すればOK)ことと、
いつも使っている携帯電話の番号にかけられるので登録の煩わしさから解放される点です。

これはSkypeキラーアプリになると期待していましたが、情報戦略で負けた感があります。
「個人情報(名前と電話番号)を垂れ流している」との噂です。確かに情報は間違っていませんが、
クラウドと言うものはそもそも個人情報をどこかの会社に預ける、というものです。名前や住所、
電話番号だけでなく、大事な書類やプライベートの写真、クレジットカードの番号までGoogleや、
EvernoteやDropboxに開示していませんか?もう一つViberは電話帳情報をアップロードする際に
通信を暗号化していないという欠点がありました。最新版では既に暗号化されているかもしれません。
但し、3G携帯電話はそれ自体が暗号化されてます(CDMAは元々軍事用の秘話通信で開発されました。
信号を雑音レベル以下に下げて相手に知られない様に通信する事ができます)ので、比較的セキュアな
通信と言えますし、その気になればどんな通信でも傍受できますのでこの議論はあまり意味がないと
思います。  ・・・噂は本当に怖いです。

▼Tango                           ▼Mobyler


そして新しく登場したのがこの二つ(探せばもっとあるかもしれません)
”Tango”は既にiPhone、Androidで利用できるビデオ通信機能も備えたアプリケーションです。
Viberの欠点を克服して、更にテレビ電話機能を追加した、という感じでしょう。まだ安定性に
欠ける様ですが、これからが期待できるアプリですね。最後に、"Mobyler"というアプリ。こちらも
既にiPhone、Androidで利用できます。但し、国内でのリリースはもう少し先みたいですね。
"Mobyler"は個人情報保持を最も重要視していて、米サンフランシスコに情報を蓄積するようです。

色々、裏話があるみたいですが・・・ここでは書けません(笑)

こういったアプリは電話帳データを第三者に開示するので、個人情報保護認定:Pマークを取得
している企業では利用できないと思います。当然、Gmailだって使えないと思います。まあ使っても、
バレないとは思いますけどね。クラウドが普及し、この手のアプリケーションが増えてくれば、時代に
あった新しい法律が必要なのかもしれません。
 
 ・Skype: iTunes Previewはこちら
 ・Viber: iTunes Previewはこちら
 ・Tango(www.tango.me): iTunes Previewはこちら
 ・Mobyler(www.mobyler.com): iTunes Previewはこちら

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