昨年末に「
シンクライアント」という記事を書いたのを覚えていますか?
インターネットが始まって20年、パソコンはクラウドコンピューティングの時代へ。
そうすることで、アプリケーションソフトは不要(無料)になり、面倒なインストールや
バージョンアップから解放され、ファイルの管理・バックアップもしなくて良くなり、
ウイルス対策も誰かがちゃんとやってくれるようになります。これを導入すれば、
パソコンにかかる経費を40%削減できると試算されています。セキュリティも万全。
(大企業で主にセキュリティの観点から既に導入されており、家でも会社でも出張先でも同じ環境で仕事ができます)
このクラウドコンピューティングが、中小企業でも簡単に導入できます!
それが、Googleが年末にリリースする『Google Chrome OS (Chromium OS)』です。
LinuxのUbintuをベースに作られた完全なオープンソースのOSです。
Googleの計画だと年末にまずネットブック(B5版サイズのネットアクセス用ノート)から
Google Chrome OSを搭載したパソコンを販売するようです。アプリケーション等を
新たに購入する必要はありませんから、50,000円程度で一式揃える事ができます。
このパソコンは電源投入からOS起動まで7秒、アプリを起動するのに3秒ということです。
考えてみると当たり前です・・・ブラウザ(Google Chrome)しかインストールされてないんですから。
ソフトは基本的に全て無料・・・、ウイルス対策も不要。
似たようなコンセプトの端末がありますね。そう、スティーブ・ジョブズ率いる
アップルのiPhoneです。そして、Amazon Kindleに対抗して発表されたiPadでしょう!
(Web2.0の申し子Amazonに対抗するため、アップルはビジネス的にとても興味深い
戦略を実行しましたね・・・、既にツイッターでつぶやいたのでここでは省略します)
iPhoneに自社製のGoogle携帯
Nexus OneをぶつけてきたGoogleですから、
(スティーブ・ジョブズは怒り、iPhoneの標準検索エンジンがMSに変更される可能性あり)
iPadに対抗して発表されたのがこちらのタブレットPCです・・・クラウドシステムで動作。
▼Googleが発表したGoogle Chrome OS搭載のTablet-PCイメージ図
良く考えると、iPhoneもiPadも、Google ReaderやGoogle Calendar、Gmailと同期
させる為のアプリを一生懸命に開発しているだけで、コアとなる技術は全てGoogleが
所有している事に気が付きます。つまり、最初から端末で本物のアプリが動作すれば
iPhone/iPadは必要ない(デザインとかは別の話です)と言う事になりますよね。
しかも、Chrome OS・・・、今後、クラウドコンピューティングが浸透していくのであれば、
こういった端末にいち早く慣れておいた方が良いのかもしれませんね。
難しいことはクラウド(雲の上)に任せて、簡単・便利に使えれば、それで良いのですから。
▼Google Chrome OSとは?(英語)
尚、Microsoftは独自のクラウドシステム「
Windows Azure Platform」を発表しています。
こちらは有料です。彼らのビジネスモデルはソフトやサービスを売るのですから当たり前です。
それに対して、Googleは広告ビジネスが主体ですから、基本的に無料になります。
無料でChrome OSを使って貰う事で、ユーザーを囲い込みしているんです。普及すると、
WindowsやMicrosoft Officeはさっぱり売れなくなり、MSは大打撃を受けるでしょう。
Chrome OSはオープンソースですから、もうダウンロード可能です。自分もソースコードを入手済み。
WindowsだとVMware Playerで仮想的に動作させることができますので、興味があればお試しください。
関連リンク:
シンクライアント,
Nexus One,
次世代iPhone