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2010年07月02日

フィボナッチ数列

フィボナッチ数列(fibonacci numbers)について少し考えてみましょう。
この数列はイタリアの数学者フィボナッチ氏が12、13世紀頃に紹介したとされていますが、
数列自体はインドやエジプトなどでも発見されていた記録が残っており、また
レオナルド・ダビンチも発見して、彼の絵画・彫刻に利用していたとされています。

フィボナッチ数列というものは、前の二つの数字を足したもの、です。

0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, ...

子供が5歳の時に佐賀県立宇宙科学館に連れて行った事があるのですが、
そこでこのフィボナッチ数列を知り、凄く興味を持って一生懸命計算していたものです。
さすがに2桁以上の足し算は電卓を使ってましたが、紙に一杯に数列を書いてました。

少し前に、 『体育会系建築士』のにしなっつさんが、「黄金律 Φ」という記事を紹介されていて、
自然界には何故、黄金律(モノが一番キレイとされる比率)が至る所に存在するのか?
という興味深いことを考えてらっしゃいました。これには実はフィボナッチ数列が関係しています。
※黄金律の関する導入本はいくらでもあります。記事の最後のご紹介しておきます

▼うさぎの問題
フィボナッチ数列

さて、フィボナッチ氏はどういう事を紹介したのか。これが”うさぎの問題”です。
うさぎは生まれて2ヶ月後から毎月1匹ずつ産む・・・と仮定します。※厳密には1つがいです

最初は1・・・、次の月も1・・・・、2か月目に2になります。
この時に生まれた1匹が子供を産むのが2ヶ月後なので、トータルのうさぎの数は、
0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, ...
になります。これがフィボナッチ数列の原理ですね。生命の細胞分裂と増殖も
このように増えるのが一般的です。

もうひとつ例をあげましょう。

▼面積の問題
フィボナッチ数列

最初に辺の長さ1の正方形があり、辺の長さ分だけ増殖すると考えます。
次に出来るのは辺の長さ1の正方形になりますね。では次はどうなるでしょうか?
辺の長さ2の正方形・・・辺の長さ3の正方形・・・辺の長さ5の正方形となります。

このような細胞の成長過程は巻貝などにも良く見られます。
そう、フィボナッチ数は自然界の現象に数多く出現するんです!
これって不思議ですよね。他にも花弁の数はフィボナッチ数であることが多かったり、
植物の葉の付き方はフィボナッチ数と関連があったり、ミツバチの家系図は
フィボナッチ数が現れたりします(うさぎの問題と同じです)・・・驚きですね!

▼フィボナッチ数列とひまわりの花
フィボナッチ数列

さて、にしなっつさんも紹介していたひまわりの花です。
これにもフィボナッチ数列が隠されています。これはひまわりの成長が今までに説明した
増殖する過程により出現しています。これを幾何学的に解析するとこんな感じです。
icon76花と黄金比とフィボナッチ数列

▼花と黄金比とフィボナッチ数列
フィボナッチ数列

ひまわりをじっと眺めると色々ならせんが見えてきますが、そのどの模様も
フィボナッチ数列の数になります。13とか21・・・、34本も見えますね。

・・・

私たちが植物や動物を見て、調和のとれた美しさを感じる時があります。
生物には至る所にフィボナッチ数列が隠されていると言いましたが、一番簡単な例で
説明すると、フィボナッチ数列隣り合う二つの数字の比 34/21, 55/34, ...は、
段々と黄金比(=1.618033...)に近似されていきます。黄金比は聞いたことがあるでしょう?

黄金比とは、最も美しいとされる比率で、1: 1+(1+sqrt(5))/2 (=1.618033...) です。

ギリシャのパルテノン神殿がこの黄金比で建設されているのは有名ですよね。
また有名な絵画にもこの黄金比が隠されているのは有名です。ダビンチがこの黄金比を
使っていても全く不思議ではありません。全ての生命体がこの黄金比、フィボナッチ数列を
根幹に持っているとしたら、人はそれを美しいと思うのはごく当然の事だと思います。

難しいことはともかく・・・・、皆さんもこの黄金比を利用してみませんか?



関連リンク: 佐賀県立宇宙科学館, 『体育会系建築士』にしなっつさんのブログ「黄金律 Φ

佐賀県立宇宙科学館
佐賀県武雄市武雄町永島16351
http://www.saga-ecf.or.jp/

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Posted by iriek at 10:00│Comments(10)
この記事へのコメント
さすが・・・
佐賀宇宙科学館に行った事があるけど
見向きもしなかった私達(笑)
こうして説明して戴くと興味深い^^;
Posted by SweetColorSweetColor at 2010年07月02日 11:06
昔、黄金比と白銀比にすごく興味があって、その比率でデザインのレイアウトを作ろう作ろうとしてました。笑
Posted by エノッキ at 2010年07月02日 12:03
スゴイ(゜o゜)!

自然界にこんな法則があったなんて…。

仕事において黄金比の要領でお客さんの紹介が増えて
行くと理想的ですね~(~_~;) 
Posted by みの みの  at 2010年07月02日 22:50
確か名刺のサイズも黄金比ですよね(*^^)v
確かデザインスクールで習った記憶が。
Posted by パセリパセリ at 2010年07月03日 12:57
>SweetColorさん
もう5年も前のプラネタリウムの上演項目です。
これを観た人は少ないでしょうね・・・面白そうではないので(笑)

黄金比、フィボナッチ数列は生命の営みと関係があります。
だからそれを見て美しいと感じるのかもしれませんね。


>エノッキさん
デザインをやっている方は、
多かれ少なかれ黄金比を取り入れてらっしゃいますよね。


>みのさん
数学という学問は突き詰めていくと美しい公式になると言いますが、
そもそもそういう風に神様がお作りになったのかもしれません。
黄金比、フィボナッチ数列もそうなのかも?面白いですよね。
Posted by iriekiriek at 2010年07月04日 08:42
>パセリさん
そう名刺も黄金比でしたね、良くご存じで!

最近テレビが4:3から、16:9(=4の2乗:3の2乗)に規格変更なりましたが、
より正確には16:9と16:10の二つの規格があるようです。

16:10の方が黄金比に近いので、人は美しいと感じるはず・・・。
そう言えば16:9は少し細すぎる感じがしますよね、不思議なものです。
Posted by iriekiriek at 2010年07月04日 08:48
とても興味深いお話! 面白いです!!
とっさに思いついたのは盛り付け!
絵を描くようにすべてバランスでイメージします。
料理も同じで、私はすべては比率で考えます。
本を読んでみたくなりました!!
Posted by テリーヌ at 2010年07月06日 11:15
>テリーヌさん
料理の盛り付け方にも黄金比は利用できると思いますよ!
それを見て人は自然とキレイだと感じ、美味しそうに見えるはず!
面白いですね~!
Posted by iriekiriek at 2010年07月09日 18:58
今日はいろいろ勉強になりました。ありがとうございます。
Posted by 株式勝男 at 2010年08月26日 17:07
>株式勝男さん
初めまして!また遊びに来て下さい。
Posted by iriekiriek at 2010年08月27日 02:00
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